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ファレノプシスと胡蝶蘭の関係は?

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分類学はとても複雑な学問です。胡蝶蘭に抜き取ってご説明しますね。

出典: http://www.keirinkan.com
生物学では、動物や植物などの生き物をその進化の形態や類縁関係を明らかにする目的で分類します。人気の高いフラワーギフトの胡蝶蘭も自然界に存在する植物です。胡蝶蘭はどのように分類されているのでしょうか?そして、ファレノプシスという単語についても合わせてご説明します。

ファレノプシスとは?

ファレノプシスって何?という疑問をまず解消しましょう。「ファレノプシス」は胡蝶蘭の学名で、「Phalaenopsis」と表記されます。ファレノプシスはギリシャ語のファライノ(phalaina:蛾)とオプシス(opsis:~のような)という2つの単語が組み合わさってできています。胡蝶蘭は日本ではよく、花弁を蝶の休んでいる姿に例えられますが、この姿を蛾に見立ててファレノプシスと名づけられました。同じように、胡蝶蘭は英名でもモス・オーキッド(moth orchid:蛾のようなラン)と呼ばれています。美しい花なのに蛾に例えられてショックかもしれませんが、海外では蛾と蝶を特に分けない場合もあるため仕方ないのかもしれませんね。そんな中、日本では美しいものを蝶に例える文化があるため、和名では蛾ではなく蝶の文字を入れ胡蝶蘭と名付けられました。また、植物は流通するときに学名で呼ばれる場合があります。そのため日本でも胡蝶蘭とファレノプシス、両方の名前が使われています。

余談ですが、ファレノプシスがギリシャ語由来の言葉だからギリシャ原産の植物というわけではありません。胡蝶蘭の原産はフィリピンなどの熱帯地方です。分類学では、学名にラテン語を使用することになっており、ラテン語はギリシャ語からの借用語が多いため、結果としてギリシャ語由来となっているだけですよ。
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日本では、蛾ではなく蝶が胡蝶蘭の名前の由来です

出典: http://www.geocities.jp

胡蝶蘭の分類についての話

では胡蝶蘭の分類についての話をしましょう。わかりやすい点のみ抜粋してお伝えしますね。胡蝶蘭はラン科のファレノプシス属(コチョウラン属)に属します。胡蝶蘭はファレノプシスのグループに属し、ファレノプシスはランのグループに属する、という意味です。こうして遡っていくと、最後は植物のグループに分類されることになります。

生物学では、生き物に「学名」という分類学上の名前が付けられます。学名は、和名や英名と違い、その生き物に与えられた世界共通の名前です。そして学名は二名法という名付け方法を採用しています。ざっくりというと、日本人の苗字と名前といったように、2つの異なる単語を合わせて1つのものを表すようになっています。この時の苗字を「属名」、名前を「種小名」と呼びます。例えば、大輪の白い胡蝶蘭の原種として有名なアマビリスの学名は、属名のファレノプシスと種小名のアマビリスを合わせたPhalaenopsis amabilisです。

少し小難しい話をしましたが、まとめると、胡蝶蘭の学名にはいつもファレノプシスがくっついている、ということです。

ファレノプシス属の胡蝶蘭にはどんなものがある?

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様々な胡蝶蘭の品種をご紹介します

出典: http://www.showhome.nl
ここまでファレノプシス属についてご紹介しましたが、実は胡蝶蘭と呼ばれるお花には別の属の植物が含まれる場合もあります。別の属というのは、ファレノプシス属に近縁のドリティス属です。ドリティス属の原種は様々な花色があり、それをファレノプシス属の花に取り込むため、交配が繰り返されています。その結果、この2種間に生まれた雑種をドリテノプシス属と呼びます。ドリデノプシス属の胡蝶蘭も様々な品種が流通していますが、今回はファレノプシス属に絞ってどのような原種・品種があるのかご紹介しますね。

ファレノプシス属の原種

ファレノプシス属に分類される胡蝶蘭の原種は約50種類あり、それぞれに特徴があります。原種の胡蝶蘭やその子供の雑種の胡蝶蘭を交配させ、様々な品種が作り出されています。まず最初に、ファレノプシス属に属する胡蝶蘭の原種を3つご紹介します。

  • ファレノプシス アフロディテ  phalaenopsis aphrodite

白色胡蝶蘭の代表品種です。原生はフィリピン・台湾です。温暖な気候の下では冬に花を咲かせます。直径8~12cmの白色花を2列に10輪ほどつけます。白色の胡蝶蘭の多くはこの品種が親になっています。
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ファレノプシス・アフロディテです

出典: https://minhana.net
  • ファレノプシス シレリアナ Phalaenopsis schilleriana

原産はフィリピンで、通常は春に開花します。花茎が1m以上になり、100輪以上花をつけることもあります。色は淡い桃紫で、ピンク系の胡蝶蘭の親になっています。特徴は葉の美しさで、暗緑色に灰緑白色の斑模様が入っており、花が咲かずとも観葉植物となる美しい品種です。

  • ファレノプシス リューデマンニアナ Phalaenopsis lueddemanniana

星形の花で、白色地に紅色の横縞模様が入っています。花弁に紅色の斑点を出す品種の親として用いられています。花径は4~5cmで、1・2輪ずつ咲いていきます。原産はフィリピンで春に開花します。

交配に使用されることの多い原種ですが、交配していないそのままの姿でも楽しまれています。店頭で見かけたことがあるかもしれませんね。

ファレノプシス属の交配種

続いては、原種から交配を重ねて作りあげられたファレノプシス属の美しい胡蝶蘭の品種をご紹介します。

  • ファレノプシス ”ウエディング・プロムナード” Phalaenopsis 'Wedding Promnard'

日本で品種改良された、ミディ系胡蝶蘭です。小さな株でも沢山の花を咲かせて、とても花持ちが良い品種です。花色はピンクです。ウエディングという名前や小ぶりな花が沢山咲く姿から、女性に大人気です。
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ファレノプシス  ウエディング・プロムナードです。

出典: http://4travel.jp
  • ファレノプシス ”レモンパイ” Phalaenopsis 'Lemon Pie'

黄色系の胡蝶蘭としては、もっとも多く市販されてる国産の大輪種です。パステル調の黄色の花弁が美しく、リップはサーモンピンクと鮮やかな配色です。花持ちが良いことも人気の理由です。

  • ファレノプシス  ”タイスコ スノー” Phalaenopsis 'Taisuco Snow'

非常に花の形がよい、白色の大輪花です。丸い花びらが平らに開き、黄色いリップとの組み合わせが上品です。白色花としては性質も強健で、毎年よく開花してくれる品種です。

聞いたことある品種はありましたでしょうか?ファレノプシス属の胡蝶蘭だけでもご紹介しきれないほど沢山の品種があります。さらにドリティス属やドリテノプシス属まで含めると、すべての品種を知るのは難しいかもしれませんね。需要があるからこそ交配を進めて沢山の品種が作られています。胡蝶蘭がいかに愛されているかがわかりますね。

最後に

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グラデーションが美しい品種・トロピックジュエリー。

出典: https://hitohana.tokyo
今回は生物学的な視点で胡蝶蘭についての話をしました。胡蝶蘭と言っても、属性があって品種名があって、自分の持っている胡蝶蘭について理解しようとするだけで、おなか一杯かもしれませんね。でも、調べていくと近縁種だったり、親品種であったり、様々な品種に出会えて新しい発見があります。ご紹介した品種以外にも本当に様々な形・色の胡蝶蘭がありますよ。次はこれを買おう、展示会で新しい品種を見たい、など新しい楽しみにつなげていただけたら幸いです。

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